インプラント手術においては、インプラント体であるフィクスチャーを埋め込む為にインプラント治療を受ける患者様の顎の骨の状態によっては、骨の状態をインプラント手術が可能な状態にまで骨造成法と呼ばれる骨を新しく作ってゆく方法を用いたり、さまざまな器具を使って顎の骨をインプラント体の埋め入れが可能な状態にまで持ってゆくケースがあります。
今回は、前歯部のインプラント治療において骨の幅の拡張に使われる器具である「リッジエキスパンダー」についてご説明をさせていただきます。
■リッジエキスパンダーとは
リッジエキスパンダーとは、主に前歯のインプラント手術で用いられる器具で、インプラント体であるフィクスチャーを埋め込む前歯の部分の顎の骨の幅が、唇や頬、そして舌と比較して少ない場合に顎の骨の幅の拡張をする為に使われる器具の一つです。
現在、歯科医院で使用されているリッジエキスパンダーは、京セラ製の「リッジエキスパンダー」や、白鵬の「リッジエキスパンダーHAプレミアム」などが代表的なリッジエキスパンダーとして知られています。
■柔らかい顎の骨の患者様に適用される事もあるリッジエキスパンダー
インプラント手術を患者様に行う場合には、インプラント体であるフィクスチャーを埋め込む為に、患者様の顎の骨の硬さや顎の骨の骨密度、骨の高さや厚みを考慮した治療を行う必要があります。
特に重要なのが顎の骨の厚みと高さで、インプラント手術を行う際にインプラント体をしっかりと埋め入れる為には最低でも4mm以上の顎の骨の厚みがなければ、そのままではインプラント手術を行う事は出来ません。
この為、顎の骨の厚みが足りない場合には骨造成法と呼ばれる顎の骨を自家骨や人工骨を移植して新たに作ってゆく方法が用いられるのですが、顎の骨の骨質が柔らかくなおかつ前歯部分にインプラントの埋め入れを行う場合には、しっかりとインプラント体を安定させる為に、骨造成法に加えてリッジエキスパンダーで骨の幅を拡張しながらインプラント体を埋め込むケースもあります。
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